第9章 帰還
「モブリット!調度良い所に来たね。リヴァイに紹介したいと思っていたんだ」
その言葉に、こちらに気づいた青年は姿勢を正した。
「リヴァイさん。お見苦しい所をお見せし、申し訳ありません。私はモブリット・バーナーと申します。よろしくお願い致します」
丁寧に頭を下げ、前に座っても良いか聞いてくる。こういう奴も居るのか……と安堵した。
「リヴァイー!モブリットに騙されちゃいけないよ?こう見えて兵団で一番の大酒飲みなんだから」
「それ、アンタのせいですからね!?」
「巨人に喰われるのが先か、胃に穴が空くのが先か……」
「エマさん。心配しているような口振りですが、顔が笑っちゃってます」
吹き出す女2人を、モブリットが白い目で見ている。
「随分と楽しそうだな」
背後から掛けられた声。振り替えると、そこには大柄な男性が2人。
「エルヴィン、ミケ、おはよう!」
「ちょっと聞いてよ!今ね、リヴァイにモブリットを紹介していたんだけど、可笑しくて……」
「ハンジさん!これ以上変な事言うのやめて下さいよ!!」
穏やかに笑うエルヴィンはリヴァイの横に、ミケはその前に腰を下ろした。