第56章 作戦会議
"花村の乗っていた車が何者かに爆破された"
その事は直ぐに宗次郎達の耳にも入った。
「敵さん、そういう作戦できおったか。」
ドサッとソファーに座った小柄の男、もとい藤堂が言った。
「まぁ、江田の考えそうな事だな。」
宗次郎は冷静に刀を見ている。
「なんだよ、アンタ等仲間がやられたっつうのに焦らねぇのか?」
誠也が驚きながら彼等を見ている。
「そういう風に見えるか?」
ジロリとダークブラウンの瞳が彼に向く
「あぁ。」
誠也は頷いた。
「お前はまだまだ若いな。」
クスリと白川が笑った。
「は?」
訳が分からないという風に誠也が白川を見た。
「人が争うのに犠牲は付き物だ。それが今回花村だったってだけの事だ。それに―――。」
そこまで言うと白川は口を閉じた。
「なんだよ?」
「ここから先は、お前には関係ない。小童が口を出すな。」
白川の鋭い視線が突き刺さる。