• テキストサイズ

レッテル 1

第56章 作戦会議




「遅かったな。」

ソファーに座っている男が宗次郎達を見て言った。

「すいません、色々ありまして。」

彼の向かいのソファーに宗次郎が腰かける。

「なんで、白川がおるんじゃッ!!」

不機嫌そうに善司が言った。

「俺も豪龍会の件で岩中に手を貸そうと思ってな。」

白川が善司を見た。

「とか言って、ホントはおどれが西條会の裏切り者と違うんか?」

「やめろ、善司。」

「いんや、やめんわ宗次郎。親父が言っとったわ、おどれが一番あやしいってなッ!!」

今にも噛みつきそうな勢いで善司が白川を見ている。

「そうか。まぁ、そう思われても仕方ないかもな。脳が筋肉で出来ている人間にはな。」

クスリと笑う。

「なんやと?」

「山代組長にも言ったが、極道は力だけじゃ駄目なんだよ。よく考えて発言するんだな。」

「ホンマにムカつくやろうじゃの!!その首かっ切った―――」

「やめろ、善司!!」

カチャリ―――

宗次郎の制止の声と共に何かの音が聞こえてきた。
ゆっくりと皆がそちらへ目を向ける。

ゴクリッ―――

皆が息を飲んだ。
いつの間にか白川が拳銃を片手で構えていたのだ。
銃口を善司に向けている。

パァンッ―――

乾いた音が部屋に響いた。





/ 1026ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp