第56章 作戦会議
「宗次郎、小学生が迷いこんどるぞ。」
目の前の小柄の男を指差した。
「誰が小学生だ!!ワイは二十五、れっきとした大人なんだからなッ!!」
鼻息を荒くしながら男が仁王立ちで立っている。
「ハハ、んなバカな。」
善司と誠也が鼻で笑っている。
「ホントだ!!ホントに二十五なん!!なぁ、宗次郎。」
ムキになった男が、宗次郎の方を見た。
「あぁ。だから言っただろう、見ればわかると。お前達は本当に思った事をそのまま言うんだな。」
宗次郎が頭を抱えている。
「ワシ、素直でいいやつじゃろ?」
善司が口角をつり上げている。
「あぁ、マヌケを絵に描いたような男だな、お前は。」
「ワリャ、今ワシをバカにしたじゃろッ!!」
「さて、時間がない。早く話を済ませよう。」
善司を残して皆が中へ入っていく。
「また、ワシ無視かい!!…て、おいてくなや!!」
慌てて後を追いかけた。