• テキストサイズ

レッテル 1

第6章 思い出




ブーブー

夜。
そろそろ寝ようとした時、携帯が鳴った。
あたしは携帯を手に取る。
ディスプレイには誠也君の名前が。
うれしくて笑顔になりながら電話に出た。

「もしもし。」

「…あ、朝日さん…スか?」

けれど、聞こえてきた声は彼じゃなかった。

「俺…したっぱの渡辺(わたなべ)っつう者ですけど……総長が…。」
そこまで言うと渡辺さんは息を飲んだように言葉を詰まらせた。
あたしは嫌な予感がした。

「誠也君になにかあったんですか!?」

「……俺を守ろうとして撃たれたんっス。それでも相手に立ち向かっていって半殺しにしたんスけど…それが悪かったのか…目を覚まさないんで……」

渡辺さんの言葉が耳に入らなかった。

撃たれた?誠也君が?

「今市立病院にいます!!たぶんきっと総長…あなたに会いたいと思うから…だから…すぐきてください!!」

「わかり…ました。」

そこで電話が切れた。

あたしは急いで着替えて部屋を出た。



/ 1026ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp