• テキストサイズ

レッテル 1

第54章 団結と侵略




「うるさいのぅ。」

善司は呟くと窓を開け身を乗り出した。

「一般人に当てるなよ。」

「わかっとるわッ!!ワシを誰やと思っとんのジャ!!武闘派、山代組若頭の山代善司やど!!」

「わかったから、早くしろ。」

左車線に移る。

「危なッ!!」

善司が体勢を崩した。

「しっかりしろ、振り落とされたいのか?」

「おどれは運転荒いんジャッ!!………たく。」

追っ手のタイヤに狙いを定める。

「動かすなよ。」

パァンッ―――

パァンッ―――

パァンッ―――

そう呟いた瞬間鳴り響く銃声。

キュルルルルル―――

タイヤが滑っていく音と、

ガシャァンッ――

破壊音と、

パアァァアアン―――

クラクションが永遠と鳴り響く音が辺りに響いた。
一台はなんとかお釈迦(しゃか)にした。
が、まだ二台追いかけてくる。

「クソッ、ダメじゃッ!!車が多すぎる。」

諦めたように窓を閉めて灰皿に煙草を押し付けた。





/ 1026ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp