第54章 団結と侵略
朝。
AM7:24
「遅くなって悪い。」
「なんでワシまで呼ばれるんや。」
黒いスーツを着た宗次郎さんと黒のタンクトップに金のネックレスをつけタボダボのジーパンを履いた善司さんが病院にやって来た。
彼等は正反対の格好をしている。
というか、よくこんな時季にタンクトップ一枚で過ごせるなと思う。
「なんでオッサンそないな格好やねん。こっちが寒くなるわ。」
「誰がオッサンじゃッ!!おどれ等と身体の造りが違うんジャ、ボケ。」
加藤も対して変わらないと思う。
本当にこの二人は似た者同士だ。
「ちゅーか、ワシ関係ないやん。帰っていいか?」
不機嫌そうに善司さんが宗次郎さんを見た。
「歩いて帰れるならな。」
横目で宗次郎さんが善司さんを見ている。
「……ホント、おどれは性格わるいのぉ。」
困ったように善司さんが頭を掻いた。
「で、話はなんだ?」
背中を壁に預けながら宗次郎さんが腕を組んだ。
「俺の仲間がやられたんだよ。」
「誰に?」
「夜叉。……つーか、仲間内問題だ。お前等いないでもなんとかなるんだよ。」
不機嫌さを表した顔で、誠也君が言葉を吐き出した。
「暴走族だけの問題ならな。」
「どういうことだよ?」
誠也君が宗次郎さんを見た。