• テキストサイズ

レッテル 1

第52章 歯車




―――本当、意味わかんねぇ。なんなんだよコイツは。

目の前の男を睨み付ける。
へらへらした顔が、更に俺の中の苛立ちを沸き立たせる。

「かっこいいねぇ、赤助はぁ。」

顎を触りながら、堀田が見ている。

「赤助はやめろッ!!」

「やだねぇ。」

「うぜぇッ!!」

下から降り上げるように拳を腹に入れる。

バコッ―――

鳩尾(みぞおち)に入った。
が、

「ふぅ……なかなかいいねぇ。だが…。」

ドコンッ―――

「ぶっ―――」

肩を掴まれ、堀田の膝頭が腹にめり込む。
思わず口から唾液をボタボタと吐き出した。

「まだまだだな。」

ニヤリと堀田が笑った。

「……っせぇ、テメェもまだまだだ。」

口から出た唾液を拭う。



/ 1026ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp