第49章 龍の刺青
「わりぃ……。」
何言ってんだろ俺。
意味わかんねぇ……本当に。
"資格"とか関係無いって言ったのは自分だろうがよ。
寝てるからって、また彼女を傷付けようとしてる。
最低だ、俺。
やっぱり俺は彼女と―――
「……最期まで責任とってよ。」
立ち上がると小さく声が聞こえてきた。
彼女だ。
「守るって言ったんなら最期まで一緒にいて守ってよッ!!資格とか関係無いって誠也君が言ったのに…なのに……ズルい。」
声が震えている。
小さな背中も。
彼女はきっと今――
そうだ。
守るって言ったのは俺だ。
俺には彼女を守るっていう約束がある。
年老いても、死んでも、"守りたい"という気持ちは変わらない。
何を迷っていたのだろうか……俺は。
ギシッ―――
ギュッ―――
ベッドに入り、後ろから彼女を抱き締めた。
「ごめん……やっぱ俺……お前といてぇわ。どんなヤツに奪われても絶対取り戻しに行くから…守りぬいて見せるから……だから………愛してる。」
ギュッと彼女を抱き締める手に力が入った。