第46章 守りたいという名の勇気
「ぶぅ……ならハッシー。」
「あ?」
黒髪のパンチパーマの男が振り返る。
名は、"橋谷 和樹"(はしや かずき)。
この族の中で一番背が高い上、がたいが良い。
幹部だ。
「お願ーい。」
「面倒臭い。」
そう呟くと携帯をいじり出した。
「さっち。」
「俺パース、ヤっても良いならいいけど。」
「やだもう、マサ君たらァ。」
銀髪のモヒカンヘアーの男がクレーンゲームで遊んでいる。
両脇にケバい女を置いて。
名前は"坂井 雅治(さかい まさはる)"。
女タラシだ。
この人も幹部である。
「なら、ミッツ!!」
「グー…グー……。」
「寝てる。」
晴山が指差す。
茶髪の背の低い猿顔の男が椅子の上でイビキをかきながら寝ている。
名は、"吉野 貢"(よしの みつぐ)。
こいつも幹部だ。