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レッテル 1

第5章 出逢い




「朝日さん……どうしたのその顔?」

「へ?」

放課後。

教室に誰もいなくなった頃望月先輩が教室に迎えに来てくれた。

「額に跡ついてる。……寝てた?」

先輩の指があたしの額に触れた。

そしてあたしの髪を撫でた。

"物足りない"

あたしはそう感じた。

やっぱりかきみだされるのが好き。

Mじゃないけど。

秋本先輩にかきみだされたい。

逢いたいな…。

先輩の顔が浮かんだ。

じんわり目に涙がたまる。

「ど…どうしたの?具合でも悪い?」

望月先輩の問いに首を横に振った。

「おいで…。」

先輩は手を広げた。

その瞬間、糸が切れたように涙が溢れてきた。

そして、誘い込まれるように先輩の胸に顔を埋めた。

「大丈夫だよ…。」

先輩は優しく背中を撫でてくれた。





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