第5章 出逢い
「望月先輩と別れたんだって?」
机でうつ伏せになってると、前の席に座った千加が言った。
「なんで知ってるん?」
あたしはうつ伏せのまま尋ねた。
「学校中うわさになってるよ。あんたがフッたって。」
あぁ、そうか。
望月先輩誰かに言ったんだ。
「まぁ、元気だせ。つか景気付けにカラオケ行かない?」
「ごめん、今日パス。」
「えー、なんで?」
「用事あるんだ。」
「そっかぁ、わかったぁ。じゃあ、また今度いこ!」
ぺシッと千加はあたしの背中を叩くと席へ戻っていった。
ほんとは行きたくない。
カラオケじゃなくて、望月先輩の約束。
どんな顔をしてればいいの?
行く資格ない…。