第45章 忍び寄る魔の手
「――クソッ、なんなんだよこいつ等!!」
裏道の道路。
血塗れで倒れる黒の屍の上で言った。
先程から、倒しても倒しても敵が湧き出てくる。
まるで、無限ループのようだ。
流石に疲れてくる。
が、そうも言ってられない。
なぜなら、自分が総長だから。
仲間を守らなくてはならない。
「総長!!下がっててください!!俺等がやりますから!!」
嶋中が叫ぶ。
無事な兵隊達が前に出た。
数的には五分五分だ。
バキィ――
ドコッ――
殴りあう音と、
「カハッ――」
「ふごぁっ――」
血を吐き出す音が生々しく飛び交う。
俺は携帯を取り出した。
拓達は無事だろうか。
画面に目を向ける。
"着信一件アリ"
画面下にそう表示されている。
そこに触れると、彼女の名前が表示された。