第44章 爆鬼
「急に飛び出してくんじゃねぇ!!」
茶髪の男が叫ぶ。
ヴォンヴォンヴォン―――
「なんだよこいつ等……族か?」
ヴォンヴォンヴォン―――
「だろうな…あの特攻服は――」
「爆――」
バコッ―――
「ぐふっ――」
「タク――!!テメェ!!」
黒髪の男の頭に鉄パイプがめり込んだ。
タラタラと血が流れる。
彼等は今、数台の族車に囲まれているのだ。
彼等を進ませまいと、グルグルと周りを回っている。
「やんのかコラァ!!」
中心にいた二人がバイクを止めて降りた。
「クククククッ………上等。」
周りのバイクの後ろに乗っている四人が降りた。
皆、鉄パイプやら木刀やら、何らかの武器をもっている。
「クソがァ!!」
二人は男達に殴りかかった。