第44章 爆鬼
「ノブ、兵隊使ってさぁ…プチっと殺っちゃいなよ。」
ニコニコと笑いながら副総長である晴山 伸明(はるやま のぶあき)を彼は見た。
「は?」
「だから…」
ガシャンッ―
「潰せって言ってんのッ!!」
辰川は力強くゲーム機の画面を殴った。
画面が一気に割れる。
「分かった?」
再びニコッと笑うと拳から流れる血を舐めた。
ゾクゾクゾクゾク―――
その場に居たものが恐怖を抱く。
「あ…あぁ。」
晴山はコクリと頷いた。
「でも、アッキーだけは残しといてね。」
「誰?」
「秋本。」
辰川はそう言うと立ち上がった。
「兵隊と幹部集めろ。」
「分かった。」
晴山が携帯を取りだし電話をかけ始める。
「今夜は祭り日和だなァ。」
大きく背伸びした。