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レッテル 1
第43章 女顔の男
「だよなァ、俺もそう思う。」
辰川がついてきた。
あたしの隣を歩いている。
身長は誠也君よりも少し低い。
「ついてくんな。」
彼を見ずに言った。
「いいじゃん、俺も駅行くし。多い方が楽しいっしょ?」
辰川が笑っている。
「うぜぇ。」
「連れないなァ、じゃあ君がかまって。」
肩に手を置かれた。
「桜にさわんじゃねェ…。」
けれど、誠也君が振り払う。
「ふーん、この子桜って言うんだ。俺、弘敏。よろしくね。」
ニコニコ笑っている。
本当に女みたいだ。
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