第42章 チビと発熱にはご用心
彼女が一緒に居てくれと言った時には本当に困った。
風邪をひいた彼女が、いつもよりも色っぽくて思わず息子が反応してしまいそうだったからだ。
彼女はきついというのに、俺の息子は正直なものだ。
いや、本当に。
俺は眠る彼女に見られないように、ズボンをずらした。
さて、桜も眠った事だしいつも彼女がしていることをする。
掃除機を取り出し、彼女を起こさないように一階や階段のゴミやホコリを吸いとる。
そのあと、濡れた雑巾で拭きあげた。
それが終わると、風呂掃除。
そして、洗濯物を畳みご飯を作る。
最近、彼女は頑張ってご飯を作ってくれる。
度々ヒヤヒヤさせられるけど、彼女の作るご飯は美味しい。
それに華がある。
彼女の可愛らしさが料理に表れている。
て、こんなこと俺が言ったら翔が冷やかすだろうな。
想像しただけでムカつく。
学校行ったら一発殴ろ。
そう思いながら、彼女のための卵粥の味見をする。
まぁ、いいだろう。
小さい土鍋に蓋をした。