第41章 放たれる銃弾
「持ってきたぞ。」
先輩達が、水の入ったバケツをいっぱい持ってきた。
「俺は女には手を出さねえ。……それが、化け物でもな。だが――」
彼がバケツを持ち上げた。
「やられたら何倍にしてやり返すんだっ!!」
バシャッ――
「お前等もかけろ。」
「任せろ。」
バシャッ――
誠也くん達が笠井達に頭から水をかけた。
ゴリラがキャーキャー喚いている。
「こ…こんなことしてただですむと思ってんの!!あたしの彼氏は西康のトップなんだから!!」
笠井が叫んだ。
「だから?んなことしるかっ!!」
ガシャンッ――
笠井に向かってバケツを投げた。
「ひっ!!」
ゴリラが怯えている。
「彼氏でもなんでも連れてこいよ。つぎ、桜に手出したら、お前もその男も殺してやる。…わかったんかよクソ女(アマ)。」
誠也君が笠井を激しく睨み付けた。
間違えない。
あの目は本気だ。
「覚えてろ!!」
ゴリラ達が走っていった。
「ざまぁ!!」
麻央達が笑っている。
「大丈夫か?」
頭を掻きながら、彼が近付いてきた。