第41章 放たれる銃弾
ガラガラガラ―――
「ミッチー、いるー?」
ドアを開けると、先輩は叫んだ。
保健室だ。
「やかましい、誰がミッチーだ!!」
保健室の奥から黒の長い髪を結んだ白衣姿の眼鏡をかけた先生が出てきた。
三柴 春彦(みしば はるひこ)先生だ。
入学以来、久々に見た。
「この子見とって。」
「は?」
ガラガラガラ――ピシャンッ―――
先輩はそう言うとドアを閉めて出ていった。
タッタッタッタッ――――
先輩が地面を蹴る音が聞こえてくる。
走ってるようだ。
「………たく。」
三柴先生が頭を掻いた。
「朝日…だっけ?」
「あ…はい。」
先生の言葉に頷く。
「おいで。」
先生が手招きした
あたしは、言われた通りにした。
ポフッ――――
すると、頭に何かが被った。
タオルだ。
「それで拭きな、風邪引くぞ。」
先生はそう言うと椅子に腰掛けた。
それを見ながらワシャワシャと頭を拭いた。