第41章 放たれる銃弾
朝の事もそうだが、豪龍会の動きが派手になっている。
昼間から命を狙ってくるあたり、こちらが韓国マフィアと友好にするのが気にくわないのだろう。
宗次郎は車の後部座席で目を閉じて考えていた。
親父に伝えるべきだろうか。
まだ、その時ではないだろうか。
他の事で忙しい親父にこれ以上負担をかけるわけにはいかない。
そう、思っていた。
今、組のなかで一番信用できる男は加藤だ。
彼は少々熱いところがあるが、組の事をよく考える奴だ。
松下もいるが、あいつはあまり信用出来ない。
宗次郎は頭を抱えた。
どうやったら事がうまくいくか。
最善策は何か。
考えに考え、ある男が浮かんだ。
そして、携帯を取り出す。
「俺だ――」
電話をかけた。