第41章 放たれる銃弾
「わぁ、さくちんいいなぁ。」
麻央達が駆け寄ってくる。
「そんなことないよ。」
あたしは、笑顔で言った。
ゾクッ―――
その瞬間、後ろから背筋のが凍るような視線を感じた。
後ろを振り向く。
すると、何人かのグループの女子が此方を見ていた。
ジッとあたしを睨み付けている。
佐々木君の追っかけかなにかだろうか?
あまり関わりたくない。
「あれ、6組の笠井(かさい)達のグループだよ。」
物知りの美奈子が頭を掻いた。
「あいつ等さぁ、佐々木君にベッタリで目つけられると面倒臭いよ。」
「笠井?」
聞いたことない名前だ。
どちらにしても面倒臭い事は避けたい。
あんまり、佐々木君に関わらないようにしよう。
あたしは、そう思った。