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レッテル 1

第5章 出逢い




「落ち着いた?」

誰もいない保健室で先輩は背中をずっと撫でてくれた。

「すいません…。」

あたしはうつむきながら応えた。

「なんかあったの?朝日さん。」

やさしい笑顔で先輩は言った。

「え…なんであたしの名前?」

先輩を見た。

「だって朝日さん有名だから。」

「有名?」

そういえば秋本先輩も同じこといっていた。

いったいなんで?

「そ。可愛いって。」

そう言って先輩はあたしの髪をさわった。

綺麗な指で。

髪を弄ぶ。

あたしは頬を紅潮させた

先輩の仕草がドキドキする。

「ねぇ朝日さん…。」

先輩が真剣な眼差しであたしを見た。

「はっはい。」

「彼氏いる?」

「いっいいえ。」

「よかった。なら俺と付き合って?」

「え?」

先輩の言葉にあたしは目を丸くした。

「ずっと……好きだったんだ、君の事。」

先輩はあたしを抱き締めた。





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