第39章 日本男児達の逆襲
「白人の金髪…お前がイアンか?」
ソファーに座る青い瞳の男を睨み付ける。
「A monkey should not address.
It becomes dirty.
(猿が話しかけるな。汚れる。)」
彼を見ずにイアンはそう言うと煙草を取りだしジッポーで火を着けた。
ゆらゆらと煙が上がる。
「だから、日本語喋れや!!うっとうしいんだよ!!ベラベラ宇宙人か、テメェ等は?」
先輩は彼を睨み付けた。
「…下等人種は英語もわかんねぇのか?」
「あ?」
「…あぁ、めんどくせぇ。」
煙を吐き出す。
「桜はどこにいんだ!!」
「は?」
「俺の女だ!!どこにやった!?」
「あぁ……俺の雌犬?鎖で繋いでる。」
「テメェ!!殺す!!」
誠也君は拳を握った。
彼女を雌犬と言った事が気にくわない。
更に"俺の"という言葉が。
心の怒りの炎に油を注ぐ。
「黙れ。お前が俺を殺す?俺がお前を殺すの間違えだろ。」
感情を表さない仮面の様な顔が彼を捉えた。
静かな部屋に妙な緊張感が走る。
「やってみろよ?俺はテメェになんか負けねぇ!!」
「……めんどくさい猿だ。」
イアンはそう吐き出すと煙草を灰皿で揉み消して立ち上がった。
そして、手の平を誠也君に向けた。
「5分だ。5分だけ遊んでやる。」
「1分で充分だ、バカ野郎。」
彼が肩を鳴らした。