第37章 僅かな希望
奧はもっと酷かった。
いかがわしい店が沢山ある。
「翔入んなよ。」
「いや、さすがにないわ。」
後ろから会話が聞こえてきた。
「It is 15 dollars and is how?(15ドルでどう?)」
下着姿の女が話かけてきたが、無視。
さすがに翔も引いていた。
「Kick off!! Monkey!!(くたばれ!!猿!!)」
無視。
ここで揉め事を起こしちゃ駄目なんだ。
「あったぞ。」
細い道を通った時、拓が立ち止まった。
階段の下を指差している。
そこには"GulanSellier"と書かれた小さな看板があった。
とりあえず階段を降りてみる。
そして、店のドアを開けた。