第37章 僅かな希望
「Though a female dog dog, you are だ which is not sleeping why?
(お前は雌犬のクセになんで寝てんだ?)」
部屋に残ったイアンは、先程からベッドで眠る女を見ていた。
「It was said that anyone could go to sleep? Get up quickly.
(誰が寝ていいといった?さっさと起きろ。)」
いくら問いかけようが、返事は返ってこない。
ただ、微かに彼女が呼吸する音だけが聞こえるだけだ。
「shit!!(クソッ)」
それは彼にも分かっていた。
だが、今までの雌犬(女)達のように上手くいかない事と、新しく生まれた感情に苛立ちを感じていた。
その感情をなんと呼ぶのかは彼は知らない。
初めての事だから。
「………。」
彼は彼女の顔を覗きこんだ。
長いまつげ。
自分より低い鼻。
ふっくらな唇と小さな口。
自分とは違う肌の色。
そして、綺麗な髪。
「………。」
思わずさわってしまった。
いや、触れたくなった。
やわらかい。
「You irritate me so much why?
(どうしてお前はそんなに俺を苛立たせるんだ?)」
そう言ってキスをした。
誰にもバレないように。