第37章 僅かな希望
同時刻。
今、何時だろうか。
先程からベットに座らされている。
イアンは椅子に座って無言でこちらを見ているだけ。
鎖は握られたままだ。
なんだか身体がダルい。
馴れない環境とストレスで体調を崩したようだ。
頭がクラクラする。
呼吸も乱れる。
頬も熱い。
瞼も重くなって来た。
「Does a Japanese woman do so and invite a man?(日本の女はそうやって男を誘うのか?)」
彼が立ち上がった。
どんどん近付いてくる。
「暇潰しに遊んでやる。」
彼が何か呟いた。
意識が遠退いてきているので何を言ってるのか分からない。
もうだめだ。
ドサッ――
あたしは倒れた。