第1章 彼氏
夜。お風呂上がり彼にメール。
'今何してる?'
何時も変わらない内容。
そして遅い返信。
'ダチとバイク'
絵文字も何もない素っ気ない返信。
'あいたい'
ただその四文字を送りたいのに、
入力しても
押されるのは削除ボタン。
素直になれたなら
もっとそばにいれるのかな?
「会いたいよ…。」
そう呟きながら蹲った。
コンッーーー
そんな時、自室の窓に何かが当たった。
"外"
と同時に送られてくる彼からのメール。
あたしは慌てて窓を開けた。
「あ…。」
下の道路にいたのは想い人。
うれしかった。