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レッテル 1

第32章 嫉妬深い彼とズルいあたし




結局別れなかった。

よくよく考えれば、彼を嫉妬深くさせてるのもあたしのせいだ。
優柔不断なあたし。
迫られると拒めない。
そんな性格のせいで彼は不安になっている。
それなのに、あたしは彼のせいにして…。

やっぱりあたしはズルい。

「桜………。」

あたしの足の間から顔を上げて彼が呟いた。
彼の手が伸びてくる。
あたしの大好きな手。
愛情を注いでくれる。


「愛してる…。」

覆い被さる彼が呟きながら、ゆっくりと動く。

「ハァハァ……。」

乱れる呼吸。
垂れる汗。

こんなあたしを愛してくれる。


あたしの愛は此処にある。



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