• テキストサイズ

レッテル 1

第32章 嫉妬深い彼とズルいあたし




「………。」

「………。」

「……なんでそんな機嫌悪いん?」

食事中。
彼の顔を見ながら勇人君が言った。
先程からあたし達の間に会話がない。
たった、あたしの一言で彼を怒らせてしまった。
私が悪いのかもしれないけど。

つかれた。

彼の独占欲が強いとことか、束縛激しいとことか。
もう、重い。
あたしでは、抱えきれない。

「あのさ…。」

箸を置いて彼を見た。

「もう…先輩と後輩に戻らない…あたし達。」

ポツリと呟く。

「え?」

勇人君が驚いた顔であたしを見た。

ガタッ―――

彼は無言で立ち上がると、あたしの手を掴んだ。

「え?え?」

勇人君が戸惑っている。
彼はそのまま、あたしの手を引いて二階に上がった。


/ 1026ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp