第31章 孤独
それからというもの、暴れに暴れ手下を増やした。
いつの間にか彼の腕のタトゥーにちなんで"龍星"というギャングチームが出来ていた。
もちろん、彼がトップ。
どんどん膨らんでいった。
だけど満たされない。
近付く女を抱いても、どんな男を殴っても満たされない。
孤独感。
薬に溺れ、女は近付かなくなった。
男達も"恐怖"という名の縄に縛りつけられているだけ。
結局は独り。
それから、十九歳になった秋。
赤髪の男に出会う。
かなり強く面白かった。
そして、薬がきれて走っていると茶色い髪の可愛い女が立ちふさがった。
その瞬間、大好きな妹が重なった。
思わず頭を撫でてしまった。