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レッテル 1

第31章 孤独




少年刑務所では、ブルーの瞳の彼は標的にされた。
毎日つづく、彼へのいじめ。
どんどん彼の中でおぞましい感情が膨らんでいく。
密かに彼は鍛えて、時を待った。


収容されて二年。


十二歳の夏。

「お前服脱げや。」

機械倉庫の使われてない部屋で、いつものようにここのトップの"猪俣 俊也(いのまた しゅんや)"に呼び出された。
周りには手下が囲む。

「ほら、はやくしろ!!」

手下の一人が服に手をかけた

グシャッ――――

「ぶはっ―――」

その瞬間、亜久里の肘が顔面に食い込む。
男は鼻血を吹き出した。

「テメェ!!」

手下達が襲ってきた。

バキッ――

ドコッ―――

バコンッ――

彼は次々となぎ倒した。
不気味に笑いながら。

「な…なんだよ、やんのか!?」

猪俣が立ち上がった。
年齢が違うせいか身長差がかなりある。

「ヒャハハハハ!!」

瞳孔が開ききった彼の目が猪俣をとらえた。
その瞬間、猪俣に飛びかかった。

バコッバコッバコッバコッ―――

何度も腹に拳が入る。
倒れようが、血を吹き出そうが、気絶しようがずっと殴り続けた。

監視員が駆けつけた頃には彼は血塗れで笑っていた。



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