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レッテル 1
第31章 孤独
ズササササ―――
「真矢!!」
引っ張ると出てきたのは、汚れた妹の真矢だった。
綺麗な髪もグシャグシャで目が開ききっている。
顔には沢山の痣があった。
亜久里は嫌な予感がした。
隣のマネキンの上のゴミを必死に退かす。
「お母さんっ!!」
そこには、服をボロボロに切り裂かれた痣だらけの女性がいた。
彼女もまた、目を見開いている。
「なんでなんでなんで――――」
彼は妹と母親を抱きしめると、大きな声で泣いた。
ずっと、ずっと。
一日で大事なモノをなくしてしまった。
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