第31章 孤独
家の近くに寄ると粗大ゴミの中にマネキンの足のような物があった。
なんでもあるゴミ山。
今さら珍しくもない。
けれど妙に気になった。
その隣には小さいマネキンもある。
なんだかおもしろくなって両手を広げて走りながら近付いた。
「ブゥゥゥウウン――――。」
大好きな飛行機の真似だ。
ジグザグに動く。
「亜久里隊員、マネキン妖怪に到着しました!!」
敬礼するとマネキンの足に手をつけた。
大きいのは無理なので、小さなマネキンの方を引っ張った。
アレ――?
妙に柔らかい。
彼は首を傾げるがそれを引っ張った。