第27章 女の子の日
「今日ちょっと大事な奴の所行くから一緒に帰れねぇ。」
「あぁ、そう。わかった。」
放課後、教室の前で彼に言われた。
わざわざ言いに来なくてもとは思ったが、これ以上イライラしたくないので適当に返事した。
「本当に大事な奴でさ、それが女なんだけど気にすんなよ。」
「ハイハイ。」
少々"女"と言う言葉が気になったが、イライラが上回ってもはやどうでもいい。
「気になんねぇのか?女だぞ?」
妙に彼がしつこい。
イライラしているのに、余計イライラする。
「別に。」
彼の顔を見ないようにした。
「俺がその女となんかあってもいいんか?」
ジッと彼が見てくる。
もう限界だ。
「しつこい!!女のとこでもなんでも行けばいいじゃない!!あたしは今それどころじゃないの!!」
あたしはついつい強い口調で叫んでしまった。
周りの視線が集まる。
「………。」
彼が辛そうな顔をしていた。
でも、それも気にならなかった。
「先帰るからね。行きたければ勝手に行けば?」
余計な一言を言ってしまった。