第27章 女の子の日
「他に男出来たんじゃね?」
笑いながら清が言った。
「あ?」
「なーんちゃって。」
俺が清を見ると奴は目を反らした。
「桜ちゃんに限ってそれはないだろ。」
「そりゃあ分かってるけどさ…。」
正直不安な所もある。
この前もルイなんたらが好きとか言ってぐらいだ。
もしかしたらもしかするかもしれない。
「なんか、思いあたんの?」
拓が俯せになって此方を見てくる。
「いや…あいつモテるしよ…俺の事飽きてんのかなとかよ思ったりすんだよ…時々。」
ポケットから煙草と愛用のシッポーを取り出す。
「…じゃあ、確かめて見れば?」
「どうやって?」
煙草をくわえて火をつける。
「ちょっと頭を使うんだよ。」
拓がニヤリと笑った。