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レッテル 1

第3章 罪と罰




「桜。」

放課後。

いつものように誠也君は教室の前に来ていた。

「帰るぞ。」

でもいつもと違った。

彼はあたしの手をつかんだのだ。

初めて。

私は嬉しくて頬に熱が集まるのを感じた。

「朝日。」

誰かがよんだ。

声の方へ振り向く。

松崎君だ。

山中君と一緒にいる。

誠也君も気づいたのか振り向いた。

「じゃあな、ブス。」

松崎君は笑いながらあたしにデコピンした。

「いたっ、最低。」

あたしは額を触った。

そして彼の目は結ばれた手へ。

それから誠也君を睨んだ気がした。




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