第27章 女の子の日
今日、朝起きてから彼女の機嫌が悪い。
昨日は普通だったし、寝るときも何もなかった筈だ。
なのに、機嫌が悪い。
話かけても、近付いただけでも煙たがられるし全く意味が分からない。
「……だりぃ。」
受けるつもりもない授業を受けながら窓の外を見ている。
「なん、また喧嘩したん?」
隣の席の親友が笑いながら見てくる。
「お前らよくやるなー。」
拓の前の席の清が金髪の頭を掻きながら笑っている。
「いや、そんなんじゃねぇんだけどよ。」
「じゃあ、なんだよ?」
「あいつ朝からすっげえ機嫌わりぃんだ。」
俺はそう言いながら机に足を乗せた。
「そこっ!!机に足乗せるんじゃない!!」
先公が騒ぎ始めた。
「あ?」
朝の件もあってか機嫌の悪い俺は先公を睨み付けた。
「あ…足を乗せてはいけないよ…うん。」
先公は怯えたように黒板に顔を向けた。
ガタガタガタ――
前の席の奴が机ごと前にずれた。