第27章 女の子の日
「………。」
「おい。」
「………。」
「おいって。」
「………。」
「………なんでお前怒ってんだ?」
登校中、誠也君があたしの顔をのぞきこんだ。
彼の左瞼は先日の加藤の一件のせいで腫れている。
そんな彼からあたしは顔を反らした。
あたしは、朝から機嫌が悪かった。
別に彼に怒ってるわけではない。
喧嘩してもいない。
けれどイライラする。
ようするに、月一回来るアレだ。
「近寄らないで。」
だから、男の人に近寄られるのが少々苦になる。
「……俺…悪いことしたか?」
彼が頭を掻いた。
彼はこういう事に疎い。
もう少し察してくれたらなと毎月思う。