第26章 頂点を狙う者
翌日。
岩中組事務所。
「派手にやられたんですって?加藤さん。」
「………やかましいわ。」
ソファーに座る包帯やガーゼだらけの加藤の向かいにすわる松下がニヤニヤと笑った。
「なんでも四階から落とされたとか。」
「おどれはそういう情報掴むのはやいのぅ。つまらんことする前にきっちり回収せえや。」
そう言って加藤は煙草をくわえた。
「そんなこと言っちゃっていいんですかねぇ。」
「なんやて?」
「わかがしにしゃべってもいいんですよ?」
さらにニヤニヤと松下が笑う。
「……金か?金が欲しいんか?」
松下を睨み付ける。
「いいえ。」
「じゃあ…なんや!!ゆうてみい!!」
加藤はテーブルに足を乗り上げた。