第26章 頂点を狙う者
「ほんま、遅いなぁ…最後までヤってまうで?」
男がズボンに手をかけた。
「きゃあぁぁぁああ!!」
近くで女の叫び声が聞こえてきた。
バタン―――
ドアを閉める音も。
何かが地面を叩く音が、救世主の音色が聞こえてくる。
「やっときおったか。」
男はそう言うとベットから降りて上着を手にした。
「高橋、持っとれや。」
上着を高橋に渡す。
「嬢ちゃん、服きぃや。もうせんさかい。」
「………。」
あたしは、男を見ながら散らばった下着や制服に手をかける。
バンッ―――
音が隣まできた。
「なんかワクワクするわ。」
ボキボキと男が首を鳴らした。