第26章 頂点を狙う者
「……んぅ。」
目が覚めると変なベットで寝ていた。
なんというか、全体的にピンクだ。
照明も。
こんな所来たことない。
「おはようさん。」
部屋に備えつけられているソファーに先程の男の人が座っている。
状況が理解出来ない。
「ジブン、誘拐されたんやで。」
ニンマリと笑いながら男の人が言った。
「え?」
あたしは、目を見開く。
「やけん、ワシとエエことしよか。」
男の人が上着を脱ぎはじめた。
顔と一緒で傷だらけの裸体が露になる。
上半身だけだが、すごく鍛えられている。
「これでもワシすごいんやで?嬢ちゃんすぐイってまうやろ。」
そう言って男が近づいてくる。
「どういう…―――」
「ジブン…ここがどこかしらへんの?」
男の問いに頷く。
「ラブホや。」
ベットにのって来た。
「ラブホゆうたら、何するとこかわかるやろ?」
「…いや…それは――――。」
「………なんや、嬢ちゃん処女かいな?」
あたしは首を横にふる。
「ほたら、エエやん。」
男が覆い被さってきた。