第26章 頂点を狙う者
「…誰だテメェ。」
『ワシ?加藤や。この前おうたやん。』
加藤?
彼は記憶を呼び覚ます。
「あの傷だらけの金髪野郎か…。」
『正解。』
「なんで、テメェが桜の携帯から電話してくるんだ?」
携帯を持つ手に力が入る。
『一緒におるからに決まっとるやん。めっちゃ可愛エエなぁこの子。』
「今からそっちに行ってやる!!桜に指一本でも触ったら許さねぇからな!!」
『来るのはかまへんけど、ジブン…ワシ等が何処におるか知っとるん?』
「……知らねぇ。」
『ラチェッタゆうラブホや。』
「は?テメェもしかして…。」
『極道がそない甘いと思っとるん?あんさんが来るまでたっぷりと楽しませてもらいますわ。ほな、さいなら。』
プープープープー
そこで通話は切れた。
「あのクソ野郎……。」
特攻服に手をかける。
「ぜってぇ殺す。」