第26章 頂点を狙う者
「そういや、前ガキとおったな。秋本は嬢ちゃんのコレか?」
メンチをきるかの如く、彼は女を見て親指を上げた。
「は…はい。」
怯え気味に女は頷いた。
「…さよか。」
加藤はニンマリと笑った。
さらに、女が怯える。
「ほな、ワシと行こか。」
女の肩に手を置く。
「え!?」
「え!?やないで?ワシ、秋本に会いたいんや。ジュースおごったるさかい、行こや。」
「け…結構です。」
女が騒いでる。
「しゃーない。おなごにこげん手使いとーなかったんやけど…まぁ、眠っといてや。」
バコッ―――
加藤が女の腹を殴った。
もちろん、手加減して。
ドサッ―――
女は地面に倒れた。