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レッテル 1

第26章 頂点を狙う者




「道具の手入れは怠るな。いつ出入りがあるか分からん。」

「それはどういう――」

「最近、西條会と豪龍会の中がかんばしくない。いつ、奴等がシマに乗り込んでくるか分からん。」

宗次郎はそう言うと刀を床の間の刀置きに置いた。

「仲間割れしてる場合じゃない。……暴走族の件もな。」

ゴクリ――

再び加藤は息を飲んだ。

「親父もそれでピリピリしている。柏木組の組長もその事で出ている。」

「はい…。」

「俺も親父もいずれは出ないといけない。その時は頼むぞ加藤。」

「わかりました、おまかせください。」

加藤は畳に手をついて頭を下げた。



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