第25章 本気とファンの違い
「座れ!!」
彼の部屋に入ると彼が叫んだ。
「あんたもね!!」
あたしも叫ぶ。
二人して同時に座った。
「あのよ、ハッキリ言わしてもらう!!お前は俺の女なんだよ!!」
腕を組み、恐い目付きで彼があたしを見た。
「だから何?あたしはルイが好きなの!!」
あたしも鋭い目付きで彼を見た。
「お前、今認めたな?やっぱアイツが好きなんじゃねーか!!」
ダンッとテーブルを叩く。
「だからー、ファンとして好きだって言ってんでしょ!!」
あたしも、叩いた。
「それでも、俺ぁ嫌なんだよ!!」
「何が!?」
「お前が他の奴好きになんのが!!」
そう言うと、彼はあたしから顔を反らした。
「……なによ、ファンになるくないいいじゃん。」
あたしは、うつむく。
「……あほくさ、俺学校行ってくる。」
ドアの所に立っていた勇人君が階段を降りていった。