第25章 本気とファンの違い
「………。」
「………。」
翌朝。
朝食中。
やはり、あたし達の間には会話は無い。
冷戦状態だ。
「勇人。」
「何?」
「オメェは外国人モデルみてぇなチャラチャラした男になるなよ。」
彼がチラッとあたしを見ていった。
イラッ―――
ムカつく。
「は?」
勇人君は訳がわからないというような顔をしている。
「勇人君。」
「何?」
「すぐヤキモチ妬くような女々しい男になっちゃダメだよ。」
彼をチラリと見ながら言った。
彼の眉間にシワがよる。
「は?」
また、勇人君わけがわからないというような顔をした。
「お前、やっぱアイツが好きなんか!?」
彼が立ち上がった。
「そんなの言ってないじゃない!!」
あたしも立ち上がる。
「いーや、言ってるようなもんだ!!」
「女々しいのよ!!そういうとこ!!」
「あ?ちょっと来い!!」
「あぁ、行ってやろうじゃない!!」
二人でダイニングを出て二階へ向かう。