第23章 デート(仮)
「うるさい!!きも男が!!」
キーキーキーキー女達が叫んでいる。
猿か。
「あぁ、うっせぇな。」
彼が耳を押さえた。
「お前等みてぇな妖怪に好かれても少しも嬉しくねぇんだよ。ホントに好きなやつに好かれるだけで充分なんだよ、俺は。」
そう言って彼はあたしの腕を掴んだ。
「あとさ、お前等が着てる服全然にあってねぇ。望月、一度眼科を行くことをオススメするわ。」
そして、バイクへ歩き出した。
後ろで女達が叫んでいたが耳に入らなかった。
今が幸せだから。
後、気分が良い。
ブォンブォンブォン―――
「二度と現れるなよ妖怪共。」
彼はそう言うとバイクを走らせた。