第3章 罪と罰
「修羅場だったねぇ。」
教室の中に入ると千加が言った。
「秋本先輩、マジ迫力あったわー。」
麻央が髪を結びながら言った。
「てか、ガキって誰の事?」
「さぁ?…松崎だったりして。」
ギクッ……
美奈子の言葉にあたしは焦った。
「なーんてね。」
キャハハと四人は笑いだした。
とりあえずホッとする。
「てか、さくちん座って。髪するから。」
「うん。」
早苗に言われる通り椅子に座った。
「マジ、さくちんの髪ちょーキレイ。」
そう言って彼女はあたしの髪を櫛でといた。
そして彼女の手であたしの長い髪はまとめられていく。
「はい、出来上がり。」
そう言って渡された鏡に映るのは、キレイにお団子にまとめられた髪。
「わぁ、さくちんめっちゃ似合うじゃん。」
「かわいい。」
キャイキャイと四人は騒いでいる。
あたしはなんだか恥ずかしくなった。