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レッテル 1
第19章 初会
「わかがし、どうかなさいましたか?」
部屋を出ると待っていた松下に声をかけられた。
「ちょっと出かける。」
「護衛は?」
「いらん。」
「ですが…。」
「俺の車を出す、お前は事務所に戻ってろ。」
宗次郎さんは威圧的な目で松下を見た。
松下は怯えている。
「わっわかりました、お気をつけて…。」
松下は深々と頭を下げた。
「あぁ、行こうか。」
彼はそう言うとあたしの手を引いた。
その最中、松下と目が合った。
あたしはその時の松下の顔を忘れない。
あの不気味な笑顔を―――
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