第18章 絶望から希望へ
「誠也!!ホントにいねぇんか!?」
彼の家の前でバイクに乗った特攻服姿の藤崎先輩が言った。
「あぁ、荷物も全部置いていなくなった。」
誠也君はバイクに股がってエンジンをかけた。
「おい!!勇人!!お前は家にいろ!!」
玄関に立っている勇人君に彼は叫んだ。
「嫌だ!!僕も行く!!お姉ちゃん探す!!」
「勇人!!」
「僕も男だから行く!!」
勇人君は彼に向かって叫んだ。
「………わかった、乗れ!!」
「うん!!」
彼のバイクの後ろに勇人君が飛び乗る。
「今、兵隊達も探してるから、俺は裏通りの方を探してみる!!」
「頼む!!」
藤崎先輩はバイクを走らせた。
「勇人、ちゃんと捕まってろよ!!」
「うん!!」
「行くぞ!!」
彼もバイクを走らせた。